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井上ひさしさん最後の長編小説「一週間」が本日発売になりました。
装丁は和田誠さん、連載時の山下勇三の挿絵を表紙や章扉などに使用して下さいました。父の死後2年を経て新たな本が刊行されたことを大変嬉しく思います。小説の本文と違い挿画は単行本化される際に多くは省かれてしまいます。場合によっては違う方が表紙を描かれることだってあります。そんな中、和田さんは父の絵を極力多く掲載するようご尽力いただいたと伝え聞いております。 そもそも井上さんと父を引き合わせたのも和田さんだそうです。まだ井上さんが直木賞を取る前のあまり有名で無い頃のことです。以来、父は新聞等の連載の挿絵で、和田さんは こまつ座 のポスター等で約40年にわたって井上さんと仕事をすることとなります。父が逝き、井上さんが亡くなられ、このコンビの最後の仕事を和田さんが手がけてくださったことは非常に感慨深い物があります。 ほんとうに和田誠さんにはいくら感謝してもしきれません。 新潮社 amazon #
by jamacou
| 2010-06-30 23:21
街から舎の発行するミニコミ誌「街から」に矢崎泰久さんが「書かれなかった遺書」という連載をしています。矢崎さんが親交のあった故人との思い出などを綴ったもので、今までに伊丹十三さんや岸田今日子さん、筑紫哲也さんなどそうそうたる方々について書いておられます。その第9回目(街から 104号=2010年2/3月号)に父を取り上げて下さいました。 矢崎さんは父が公私に渡って大変お世話になった大恩人なのですが、グラフィックデザイナー、イラストレーターとしてだけでなく自動車レースやアイスホッケー、大の広島カープファンなど父の趣味にまで言及してくださっています。多少の記憶違いなどで間違った記述もあるようですが早崎治さんとのエピソードなど家族も知らないような話を書いてくださってます。そんなレースの記述に貴重なスズキバンキン72Bの写真が添えられていて驚きました。 矢崎さんは父が1970年に体力の限界からレースを引退したと書いておられますが、これは早崎治さんと勘違いされたようです。父は1982年までレースを続けました。スズキバンキン72Bの写真も父はこの車を一回もドライブできなかったと言っておりましたから早崎さんの可能性が高いと思われます。いずれにしても滅多にお目にかかれないスズキバンキンの写真が見れて幸せです。 #
by jamacou
| 2010-06-16 01:50
昨日、久しぶりに青葉台の東急スクエアに行ってきました。ここにある無印良品のレストラン Cafe & Meal MUJI には父の大きな壁画がありました。全国の無印から父の絵がどんどん消えて行くのでここも遅かれ早かれと思っていましたがやはり無くなっていました。残念です。 Cafe & Meal MUJI 自体は絶賛営業中で壁画があった場所には絵の額が三枚飾られています。 壁画と言えばこちらも風前の灯火でしょうか。 府中市のキユーピー中河原工場の外壁に描かれた壁画です、若干色あせています、特に黒が剥げています。キユーピーからは修復する費用が無いので塗りつぶす意向を伝えられています。遺族らで修復費用を捻出したら遺してくれるのでしょうか? その他、僕が把握している壁画。 西武線東大和市駅前のスケートリンクの外壁。 京急線新杉田駅前のボーリング場 これらもいずれ消えて行くので早めに見に行かなければです。 #
by jamacou
| 2010-05-16 02:03
1976年、父は自身のレーシングチームのマークデザインを行いました。色も使われる書体もSRS KUBO のマークと共通です。トレードマークは何故かコウモリです。その下には RACING GANG とありますがこれは RACING TEAM とか RACING CLUB では普通過ぎるのでもっとワルっぽく○○団というような意味で GANG としたそうです。「英語の表現として合っているかは知らん」と申しておりました。 このマークは父の会社のドアや家の車、僕の自転車などあらゆるところに貼られてました。おかげで当時はレースのステッカーという認識では無く我が家のトレードマークのように思ってました。 #
by jamacou
| 2010-05-14 00:32
SRS KUBOとはスズキ レーシング サービス 久保の略称です。社長の久保和夫氏は元スズキのワークスライダーにして、かの有名な城北ライダースの中心メンバー。日本人で初めてモトクロスの世界選手権に参戦しそのレベル差に愕然とし引退します。その後、スズキのバイク、車のチューナーとしてSRS KUBOを設立します。正確な設立年は知りませんが同じく設立に関わった東名自動車が1968年設立なのでそのあたりと思われます。なにしろSRS KUBOと東名自動車は同じ敷地にあったのですから。 同じくスズキ系の有名なチューナーとしてヨシムラがありますが面白いことにこのヨシムラもかつてはFL500のチューニングで名を馳せてました。ホンダのNのエンジンですが。 そんなSRS KUBOのマークを父がデザインしたのは多分1976年のこと。色は白黒ですがこれはいろんな色のレーシングカーに貼られる可能性があるのでどんな色にも合うように、そして最もはっきりくっきり見える組み合わせとして選ばれたのでしょう。四隅にプレートを止める鋲のような物が描かれてますがこれをよく見ると上の二つはただの丸ですが下の二つは六角形のあるマークになっています。このマークの使用許可はとってないそうでこっそり入れたそうです。上の二つも六角形にすれば全部がボルトで止まってるみたいになりそうですが、あまりよくならなかったので丸にしたと聞いております。 このステッカーが遺品から出てくることを楽しみにしておりましたが残念ながら一枚も出てきませんでした。 #
by jamacou
| 2010-04-14 00:25
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